12日連続上昇二部指数主力株の上値が重い中で、中小型株の堅調さが目立つ。6月14日から30日までで、 東証二部指数は12営業日連続の上昇を記録した。1970年以降では35回目、1990年 以降では11回目のケースである。 1990年以降に東証二部指数が12日以上連続で上昇した10回のケースでは、12日目を 起点として、60営業日後までの騰落率を調べると、上昇が7回、下落が3回で、平均 騰落率は+5.8%。過去の推移を見る限り、東証二部指数の上昇が長期間にわたって 続いても、株価の上昇が最終局面に差し掛かっているとは必ずしもいえない。 上で述べた10回のケースと比較すると、今回の「12日続伸」には二つの特徴が見られる。 第一に、12日間トータルの上昇率が低いこと。1990年以降の過去10回の平均上昇率は 9.0%、最小でも5.9%であった。しかし、今回の上昇率はわずか2.9%にすぎず、過熱感が あるとは言い難い。第二に、12日間の上昇・下落銘柄数を見ると、IT関連銘柄が 集中的に買われた1999年の例を除くと、過去のケースでは大半の銘柄が上昇する 全面高となる傾向が強かった。しかし、今回は6月14日時点で東証二部に上場していた 521社のうち、3割以上の164社の株価が下落している。銘柄選別が行なわれている という点で、過熱感は薄いと言えよう。 |